昇華転写印刷とは?
みなさんは「昇華転写印刷」をという言葉はご存じでしょうか?
「昇華転写プリント」とも呼ばれており、
さまざまな分野で使用されている印刷の方法です。
もしかしたらインターネットなどで目にしたことはある、という方もおられるかもしれませんが、
この昇華転写印刷とは一体どんな印刷方法でどのような特徴があるのでしょうか。
そこで今日の記事では工程や一般的なインクジェット印刷との違い、昇華転写印刷のメリット・デメリットなどを紹介していきます。
昇華転写印刷ってなに?
1.昇華転写印刷とは?
昇華転写印刷とは熱を用いて生地にデザインやイラストを転写させるという印刷方法です。
まずは昇華インクを使用して転写する紙へとデザインをプリントします。
その後でポリエステルの生地と密着させて、熱をかける事でインクが気化して、
ポリエステル生地にデザインを転写させることができます。
ポリエステル生地にインクを直接染み込ませますので、ナチュラルな仕上がりになるのがメリットです。
□インクジェット印刷と昇華転写印刷の違いは?
フルカラーでの印刷には先に述べた昇華転写印刷以外にインクジェット印刷などもありますが、
この二つの印刷方法はいったい何が違うのでしょうか。
昇華転写印刷とは、昇華インクと転写紙を用いてデザインやイラスト、写真データを生地へと転写する方法でした。
一方でインクジェット印刷は、直接インクを生地に吹き付けるプリント方法です。
また、昇華転写印刷ではポリエステル100%など特定の生地にしかプリントできないのに対して、
インクジェット印刷の場合はポリエステルなど化学繊維ではインクが弾いてしまいますのであまり向いていないと言えます。
昇華転写印刷のメリット・デメリットはどういうところ?
次に昇華転写印刷のメリット、デメリットを解説していきます。
□メリット1 色の発色がとにかく鮮やか
昇華転写印刷の大きな特徴として、発色の良さが挙げられるでしょう。
色数の多いデザインやグラデーションのデザイン、写真のプリントでも鮮やかに印刷することができます。
□メリット2 素材本来の風合いを損なわず自然な仕上がり
昇華転写印刷では生地そのものを染めますので、素材の風合いをナチュラルに残すことができ、
インクがひび割れにくい点もメリットです。
□メリット3 製版代がかからず格安で印刷できる
シルクスクリーン印刷とは違って製版代がかからないので、
小ロット注文の場合には割安になる場合があります。
■デメリット1 生地によってはうまく定着しない
昇華転写印刷はコットンなど天然繊維やナイロン製の生地にはうまく定着しません。
デメリット2 濃色生地には不向き
白色の生地と相性が良いのが昇華転写印刷の特徴ですが、
濃色ではインクが生地に吸収されてしまいます。
デメリット3 プレスの跡が残る場合もある
仕上げの工程でプレス機による定着が必要となるため、若干のプレス跡が残ってしまう場合もあります。
昇華転写印刷の工程は?
昇華転写印刷はどういった工程で行われるのかご説明いたします。
①まずはデザインデータを用意しましょう
②デザインデータを昇華インクを用いて転写紙へと印刷します
③プレス機を用いて熱をかけながら生地と密着させます
④転写紙を剥がして完成です
昇華転写印刷された製品の洗濯方法は?
昇華転写印刷された製品は基本的に通常のお洗濯ができます。
色落ちや印刷ひび割れの心配は基本的にはあまりありません。
しかし、熱を用いて印刷していますので、
アイロンや乾燥機を使用することはできませんのでご注意ください。
こうした器具を用いるとインクが再び気化して、色落ちしてしまうなどの危険性があります。
昇華転写印刷はどんなオリジナルグッズに使われているの?
ヨツバ印刷では昇華転写印刷技術を用いたオリジナルグッズを多数ホームページで販売しています。
オリジナルスマホケースでもこの技術を使用したタイプのものがあり、
通常のインクジェット印刷とは違い、スマホケースの側面にも鮮やかなプリントを施すことができますので、
よりこだわりの強い、世界に一つだけのオリジナルスマホケースを製作することができるでしょう。
また、最近話題のAirPods、AirPods Proケースにもこの技術を用いた印刷が可能で、
コンパクトなAirPodsケースにもお好きな写真や絵柄、イラストを用いたプリントをすることができます。
特にAirPodsシリーズはデフォルトではホワイト単色のデザインですから、
お友達の持ち物とも混同しがちです。
しかし、名入れやお好きなイラストをプリントしたら、誰にも間違えて持って帰られることのない唯一無二のオリジナルケースを製作することができるでしょう。
まとめ
今日の記事では昇華転写印刷の特徴やメリット、デメリットについて解説いたしました。
あなたの使用する場面をよく考えて、UV印刷と使い分けてみてくださいね